Archive | Export

スカイプカウンセリング

インターネットのスカイプ・カウンセリングが増えている。 カウンセリングルームまで行かなくていいので、遠方の人にはとても便利。北海道から沖縄までカウンセリングを自宅で受ける人がいる。 私がアメリカに滞在する時はクライアント全員がスカイプでカウンセリングする。 スカイプには他の使い方もある。カウンセリングルームよりも自宅の方が話しやすい人がいる。そんな人にはスカイプが向いている。 相手の顔色に敏感な人がスカイプすると、相手の顔色を伺うクセを見つけることができる。セラピストの画面を消すと不安になると、これによって、言葉よりも相手の表情に関心を払っている事が分かる。

話されない父親の存在

R0011515

潜在的ひきこもりは、男性も女性も、父親についてあまり話をしない。 仕事中毒の父親は「自分とは関係ない人」と思っているケースが多い。しかし、クライアントによっては恐い父親の話をする。 恐い父親は世間の評判がよく、子どもは「やさしいお父さん(ご主人)ですね」と誉められることもある。 父親は周りの人への気配りが上手い 父親は家の外では気配りが上手である。しかし、家に帰ると別人である。 妻を頭ごなしに叱る 妻の些細なミスに腹を立てたり、子どもを小馬鹿にしたり、頭ごなしに怒ったりするタイプがいる・・・ 息子に厳しい父親。 立場の弱い子どもにはとても厳しい・・・ 文句を言うなら、家を出て行け・・・ 子どもが自己主張すると、生意気言うな、その口の聞き方はなんだと叱る。 ふだんは無口だが、何か気に入らないと、突然怒りだす父親もいる。父親は、怒る理由を説明しないし、子どもと話し合う習慣がない。 このタイプの父親が子どもに厳しいのは対人恐怖と関係している・・・ 対人恐怖の父親は家族から批判されるのを恐れている。特に子どもには「お父さんの方が偉いんだぞ」という傲慢な態度をとる・・・ お前はまだまだ未熟だ・・・ そんな考えは10年早い・・・ 自己主張する子を厳しく叱る父親 父親は、はっきりと自己主張する、自分の意志をもつ子どもが嫌いである。だから、子どもの自我をつぶすようなしつけをする。 父親が人にメイワクをかけるなと教えるのは、子どもの自由を奪うためである。背後には「俺にメイワクをかけるな」というメッセージが隠れている。子どもがヘマをして自分が世間から批判されるのを怖がっている・・・ しぶしぶとカウンセリングにやってきた父親 そんな父親をカウンセリングすると・・・ 人を恐れる子どもが見つかる。 息子を恐がる中の子ども 中の子が自分の子供を恐れている・・・ 父親は、娘の気持ちを理解したり、息子を助けたりなど、子どもが自信を持つような育て方をできない。 父親は自分のことで精一杯だからである・・・

多重人格の学会に参加(1/2)

WESTIN-2BHOTEL

多重人格の学会に出席した。正式名はThe International Society for the Study of Trauma and Dissociation (国際解離・トラウマ研究学会)。会場となったウェスティン・ロングビーチ・ホテルは、家から車で40分くらいの所・・・久しぶりに出席すると、多重人格(解離性同一性障害)の話題は少なく、複雑性のPTSD(日常生活のストレスが重なって発生する心的外傷)、愛着障害(絆のトラウマ)、男性の性的虐待体験などの話が多かった。最も人気のある話題は、ジェニファー・フライドのBETRAYAL TRAUMA (裏切りのトラウマ) だった。 裏切りのトラウマ(BT)とは、信頼してる人(親)、自分を守るはずの人たち(学校など)が、自分を守らなかったり、傷つける時に発生する。例えば、保護者であるはずの母親が子供を拒絶したり、子供を無視すると、BTが発生する。BTの被害者は決まったパターンの行動する。例えば、母に拒絶された子供は自分を守るために、母に好かれようとする。母に頼らないと生きれないからである。子供は同時に母のトラウマを全く忘れてしまう。辛い母子関係から自分を守るためである。それをBETRAYAL BLINDNESS(裏切りを覚えてないこと)という。 こうして、母に裏切られた子供は事件を忘れて、親との関係を続けてゆく。この背後にあるのは解離(心が統一性を失うこと)である。 この理論はひきこもりにあてはまる。母に裏切られた子供は母との関係を続けるが、同時に母を恐れ、心の底には母に拒絶された記憶がある。それは対人恐怖、人間不信、感情マヒの症状として浮上する・・・・

グループセラピー(3/3):心の母が謝る

E3-83-86-E3-83-A9-E3-82-B9-E3-81-8B-E3-82-89-E9-83-A8-E5-B1-8B

今回のグループセラピーでは、母の人格が表に出てきて、皆の前で子供に謝る場面があった。独身女性のDさんはグループでずっと黙っていた。私が「何か話す事がありますか」と訊ねると、母の人格が突然現れた。すると、Dさんの母の人格は「私は娘が自由になるのが嫌だった。離れるのが怖かった。一人ぼっちになるのが怖かった」と叫んだ。母の人格は泣きながら、「ごめんなさい。私はひどい母親だった。ごめんなさい」と何度も謝った。Dさんは最近恋人ができた。娘が離れると不安になった母親は二人の関係を邪魔したのである・・・ しばらくすると、独身男性Eさんの母親の人格が現れた。「私もこの子を思い通りにした。私には他に何もなかった。この子がいないと生きてゆけない。でも、息子に自由になってほしい」と泣きながら話した。Eさんの母親は、周りの目を気にしながら生きた人である。自分の人生を生きれなかった母親は息子だけが心の支えだった。しかし、それが息子の人生を奪うと気がづいた・・・心の中の母親の謝罪はグループの参加者を感銘させた。ある男性は「母親は反省する能力があるんですね。自分のことでせい一杯で、子供のことを考える余裕がないだけなんだ」としみじみと言った。その男性は後で母親を許す決心をした・・・心の中の母が謝ったのは、快復者の母親であるTさんの影響が大きかった。仮面ひきこもりが治った母親は母性を取り戻す・・・

グループセラピー(2/3):本当の自分のままで出席した患者

E3-83-86-E3-83-A9-E3-82-B9

今回のグループ・セラピーでは、見つかったばかりの「本当の自分」のままで出席した患者が二人いた。二人は幼稚園児のように皆の話を聞いていた。二人ともあまり発言しなかった。人が怖かったのと、何を話していいか分からなかったからである。後で聞くと、大人の話がよく分からなかったという・・・Bさんは「僕はこんなに多くの人がいると思いませんでした」と周りを見ながら言う。グループに何度か参加したBさん。彼の本当の自分はグループに初めて参加したので、何を話したらいいかよく分からなかった。まだ人が怖いところがある・・・ 男性FさんはBさんを昔から知っている。そんなBさんの変化を見て、「僕もやがてああなるんだ」と感慨深くつぶやいた。Fさんは妊婦のように「自分の子供」がもうすぐ生まれる感覚がある。もう一人の主婦のCさん。彼女は4、5歳の少女のように見えた。ニコニコしながら周りの話を聞いていたが、後で聞くと、知らない人がたくさんいて怖かったという。でも、Cさんの中の子は「ここは安心できる場所。自分を出しても大丈夫」と感じることができた・・・Cさんは男性Fさんを見て、「表(人格)は自分が壊れるのを恐れている。もうすぐ中の子供が出てくる」と直感的に分かった。後でFさんに聞くと「BさんとCさんを見て、自分が中の子を抑えていると分かった」という。FさんはBさんとCさんの快復を見た。彼は自分がもうすぐ動けなくなる感覚がある。中の子は体が硬直しているらしい。しかし、自分の苦しい変化が治る希望になっている。「もうすぐ自由になれる」という感覚がある・・・患者たちは、他の人の変化を見ながら、相互に影響を受けてゆく。それゆえ、快復者がグループに与える影響はとても大きい。快復のモデルになるからだ。グループ・セラピーの利点は他人から学べることである。多くの人が「こんな問題をもつのは自分だけではない」と感じる・・・

グループ・セラピー(1/3):快復した母の告白 Group Therapy (1/4): Confession of a recovered mother.

E3-82-AF-E3-82-99-E3-83-AB-E3-83-BC-E3-83-95-E3-82-9A-E3-82-BB-E3-83-A9-E3-83-92-E3-82-9A-E3-83-BC-E5-86-85-E3-81-8B-E3-82-89-E5-A4-96

9月27日(土)はグループ・セラピーの日。朝9時から夕方7時まで新しい発見がたくさんあった。北海道から沖縄まで20名が参加した。今回は、ミシガン州から日本の宣教のために来日した、私の娘と義理の息子(エリック/エミ・ボワロ)が参加、聖霊を受け入れる祈りをした・・・全員が自己紹介した後、母親Tさんが「仮面ひきこもりの快復」について話す。30代の娘と息子をもつTさんは本当の自分を取り戻した時に快復した・・・「私の中身は空っぽだった」というTさん。ひきこもりセラピーを受けたのは、自分の人生を生きたい、人を愛したい、神と本当に関わりたいと思ったからだ。Tさんはクリスチャンである。・・・「私の人生は善悪というものがなく、世間の評判がすべてでした」というTさん。子供の頃から周りに合わせて行動して、親に従って結婚して、考えも無く子供を産む人生を生きた・・・ Tさんは、息子に母子密着して、娘を虐待したと告白した。Tさんは自分の母にされたように、「しつけ」という名の下で子供に厳しくした。カウンセリングを受けるまで、それが虐待とは分からず、感情マヒのために子供の気持ちを理解できなかった・・・ 自分で物事を判断出来ず、いつも周りを気にして行動したのは、自分が無いからだった。Tさんは参加者の前で成人した子供(二人はグループに参加した)に「私はひどい母親だった。本当にゴメンナサイ」と謝った・・・「娘と息子は私とは違う。自分の人生を生きてほしい」と涙ながらに言うと、参加者全員が感動した。患者の母親からは絶対に聞けない言葉だった(ひきこもりは母親から子供に世代連鎖する病気)・・・自分が仮面ひきこもりになった背景に「母に愛されなかったこと」と「偶像崇拝がある」という。Tさんは幼児期に母が怖くて本当の自分を隠していた。そして、一族の偶像礼拝のために生まれた時から悪霊がついていた。Tさんによると、快復とは「私が私になること」、「悪霊の鎖を断ち切り、神と新しく関わる」ことである。快復後にTさんは初めて神の愛を感じた。そして、その体験が母性愛を復活させた。ひきこもりから快復したTさんは、相手に合わせずに、他人との境界線をはっきりひけるようになった。もう人の顔色は見ない、自分をダメとは思わない、自分のペースで行動できる。最も大きな違いは神を身近に感じることだ。Tさんは「悪霊から解放されて、今では神の勝利の中で生きている。神様に感謝してます」と語った・・・Tさんの告白は参加者に大きな影響を与えた。グループのメンバーは、母の快復が成人した子供に大きな影響を与える事実を見る事ができた。そして、快復者がいかに自由になるかを知る事ができた・・・ Group Therapy (1/4): Confession of a recovered mother Twenty clients participated in the group therapy on September 27th. They came from all over Japan, from Hokkaido to Okinawa, to spend a whole day at the Sayama Psychological Institute. My daughter (Emi Boileau) and son-in-law (Erich Boileau) visited from Michigan, to pray for […]

仮面ひきこもりと母の関係

E6-AF-8D-E3-81-8B-E3-82-99-E9-87-8D-E3-81-9F-E3-81-84

「仮面ひきこもり」(角川書店)の出版から7ヶ月が過ぎて、カウンセリングの問い合わせが増えてきた。相談者の話を聞くと、独身の仮面ひきこもりの実態が見えてくる。 一つは、独身の仮面ひきこもりは結婚できない問題を抱えていること。彼らは異性を愛せないので結婚が難しい。30歳を過ぎてから「自分は異性を愛せない」と気づく傾向がある・・・ もう一つは母を中心とした生活をすること。仮面ひきこもりは、男性も含めて、30歳を過ぎても母と暮らす傾向がある。「母を一人にできない」、「母から離れられない」、あるいは「自分より母が気になる」という考え方。 仮面ひきこもりは母親を大切にするように見える。しかし、それは母の恐怖が原因である・・・ 仮面ひきこもりは幼児期に「母に殺される」と感じた体験がある。それが「母から離れると死ぬ」という恐怖となる。それは「母の側にいると安心」というライフスタイルに変わるが、背後には「母が重たい」感覚がつきまとう・・・ http://pbs.twimg.com/media/BtMGrXhCIAAwleD.jpg 今後、日本社会では、母親と暮らす30代、40代の独身者が増えると思う。彼らの多くは仮面ひきこもりの可能性がある。 仮面ひきこもりは治療可能である。幼児期から母に隠した本当の自分を現実世界に戻し、セラピストと信頼関係を作ると、人を愛せるようになる・・・

心の母(11):インナーマザーが自分の母について語る

E8-83-BD-E9-9D-A2-E3-81-AE-E6-AF-8D

公務員のM子さん。異性と親しくなれない問題に悩んでいる。カウンセリングが進むにつれて、彼女の心の母は自分の母(M子さんの祖母)について語り始めた。母は感情がないロボットだったという。 *** 人に話を聞いてもらったことがない。服部さんが初めて私を認めてくれる人・・・ http://p.twpl.jp/show/large/jQu2C 目を見ない、能面のような母だった。私は母に感情がないのを見て怖くなった。感情を殺して生きるしかなかった。 母は家事、役割を完璧にこなすが、私の気持ちを受け止められなかった。それが唯一、最大の欠点・・・ 母はロボットだった。最初に見た親が人間ならば私はもっと人間らしくなれたと思う。親がロボットだから自分の気持ちをしまいこんだ・・・ 母は私にびっくりしていた。(人間の)私とどう接すればいいか分からなかった。母は子守りをできるが、子供の気持ちは分からない。それで私に困っていた。 一生懸命畑仕事をして、忙しくして、私と話さないようにする母。忙しいから話さないのでなく、私と話さないために忙しくする・・・ 忙しくても子供と気持ちの共有はできたはず。でも、母にはそれができなかった。母が私の心をうけとめて、一緒に遊べば、こんな風にならなかったはず。 色々と世話するよりも、私に必要なのは気持ちを理解してもらうことだった・・・ さびしかった。本当は母に甘えたかった。甘える人がいないから仕方なく娘(M子さん)に甘えてしまった・・・

心の母(10):母の見捨てられ恐怖

E8-A6-8B-E6-8D-A8-E3-81-A6-E3-82-89-E3-82-8C-E6-81-90-E6-80-96

異性と親しくなれない問題を抱える事務員のKさん。カウンセリングすると心の母が現れた。Kさんが恋愛できないのは、一人ぼっちになるのを恐れた母が邪魔するからだった。親にも夫にも理解してもらえず、生まれてきた子供(Kさん)にすがる母は、親子関係が逆転していた・・・ *** 親の側にいて寂しかった。誰も私を大切にしてくれない。女の子だから(男なら大切にされるという意味)・・・ 親は寂しいのに気づいてくれなかった。 しんどいなぁ。さびしいなぁ。誰も私の気持ちなんか分からない。一人になるくらいなら死んだ方がマシ。夫はアテにはなりません。娘と違って私のことを考えてくれないのです。 娘が離れるのは嫌です。あの子がいないと私は一人になります。もう寂しいのは嫌です。K子が近くにいてほしい。母の理解者になってほしい・・・ 子供の頃は母が恐ろしかった。いつも母の顔色を伺い、グチばかり聞いていた。頑張らないと認めてもらえなかった。親は私を大切にしてくれない・・・ 私の中は空っぽ。やりたいことが分からない。家族がみんな怖かった・・・

心の母(9):母の中のインナーチャイルド

E6-98-AD-E5-92-8C-E3-81-AE-E3-81-8F-E3-82-89-E3-81-97

心の母をカウンセリングすると中の子どもが見つかる。それは、大抵、母から逃げた幼児である。3児の主婦Gさんは、心の中に母の人格ケイコが見つかり、さらにその中に「小さいケイコ」が見つかった。昭和20年代頃の農家の少女である。小さいケイコは親と交わりのないさびしさを訴える。 *** 親は目を合わせてくれない。(私は)ただ手伝って、働いて、何かして、いつも動いていただけ。何を話して良いか分からない。泣く事もできなかった・・・ (家族に)話しかけられたことがない。夜になると、食べて、寝るだけ。みんな黙々と食べる。寝るのが一番ラクだった。 (お母さんの)能面のような顔。外ではニコニコ、(近所から)やさしいお母さんと言われ、家ではブスッとしている。やさしさのかけらもない。 http://www.komakino.jp/sasaki/_src/sc572/58.jpg いつも兄弟の世話ばかり。言う事を聞かないと(祖母に)怒られた。すぐに怒る。キチンとしないとダメ。会話がなくて一方的にいうだけ・・・ 親に遊んでもらったことがない。いつも留守番ばかり。稲刈りの手伝いばかり。寝るだけが楽しみ。(家族の)話は世間話だけ・・・ しゃべりたくても話せない。自分の感情を出したい。もっとかまって欲しかった。演技するのはもう嫌。芝居からはウソしか生まれない。 空っぽの私。(感情がないので)周りの真似をするだけ。皆がそうするから、そうするだけ。ずっと一人ボッチだった・・・