ひきこもりと日本社会

ひきこもりは必ずしも病気ではありません。辛い体験をすると私たちはひきこもる時があります。ストレスの多い現代社会では誰でも一人になりたい時があるでしょう。しかし、狭山心理研究所が扱うのは人間とのコミュニケーションを諦めた病的なひきこもりです。




私たちの経験では病的なひきこもりは二つあります。

社会的ひきこもり
これは部屋に閉じこもるひきこもりです。家族や友人を避けるだけでなく親に暴力をふるうケースもあります。人間不信と対人恐怖がつよく「誰も本当の自分を理解しない」孤立感に苦しんでいます。ひきこもりは1990年後半から増え続け、日本政府は社会的ひきこもりは70万人、予備軍は155万人いると発表しました(2010年7月24日)。

潜在的ひきこもり
服部雄一が「ひきこもりと家族トラウマ」で紹介した「仮面ひきこもり」です。人間関係に緊張しながら社会生活しており、ある事件をきっかけにうつや出社拒否など「人と親しくなれない問題」が浮上します。会社員ばかりでなく、主婦にも多く見られ、フリーターから教師、公務員、専門家など、社会のあらゆる分野にいます。潜在的ひきこもりは狭山心理研究所だけで治療しています。




たとえは悪いですが、ひきこもりを猿と比較するとよく分かります。他の猿が恐くて群れに入れない猿が「社会的ひきこもり」です。仲間と暮らせないので猿(人間)の生活をできません。「潜在的ひきこもり」は仲間を怖がりながら群れで暮らす猿です。対立が恐いので相手に合わせるクセがあり、本音をいうと嫌われると思っています。

ひきこもりは人間と関わりを持てない病気です。誰とも親しくなれず、「誰も自分を理解しない」という孤立感を抱えています。本音を言いにくい日本社会の文化病と言ってもいいでしょう。

二つのひきこもりを放置すると日本社会は大きな打撃をうけることになります。結婚しない若者、人間関係をできない会社員、自殺やうつ、子供を愛せない母親、少子化はひきこもりと関係しているからです。


狭山心理研究所は日本人がひきこもりを克服し、自分らしい生活をできるようにサポートします。「日本人が本当の自分をとりもどす」、これが私たちの願いです。

服部雄一
狭山心理研究所